Football World Monthly Web Magazine

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-スペインが世界王者に!-

「南ア・ワールドカップ閉幕」 Spain,The World Champion -FIFA World Cup South Africa-

文・写真:原悦生 Text&Photo:Etsuo Hara

 

Football World Web Magazine 2010 06

 1ヶ月に渡って南アフリカで行われたワールドカップは、決勝でスペインがオランダを延長の末1-0で下して初優勝した。
 決勝の翌日に行われた大会総括記者会見でFIFAのブラッター会長は9点という高い採点を披露したが、「アフリカで初めて」という部分を加味しても9点は手前味噌の採点だったと思う。
 大会当初、会場によってはパークアンド・ライドが十分に機能せず、観客は長時間待たされたり、あるいは長距離の徒歩を強いられた。道路の大渋滞あるいは、空港のオーバーローディングによる飛行機の大幅な遅延、欠航も不手際としてあげられる。これらによってチケットを持っていながら、観戦できなかったファンも多数いた。
 ビールはボトルのまま売られて、客席にそのまま持ち込めた。客がそのボトルをピッチに投げ込んでから、やっと「危険」と判断して、ボトルからプラスティックに移しての販売に切り替えられたが、不満があれば脚が投げるかもしれないのはわかっているのに、後手後手の印象だ。
 懸念されていたいた治安問題は、スペインのメディアが宿で強盗にあったり、スタジアム内外、メディアセンター内でもで多くの置き引きや盗難も発生したが、イスラム系過激派の行動を除いては、大事もなくまずまずだった。

 イングランド-ドイツのイングランドの「幻のゴール」問題は試合の流れを変える大事件になった。検討されていた機械によるゴール判定システムについては、FIFAはこの大会前に導入しないことを決めたばかりだった。それが大誤審を見逃すことになってしまった。「サッカーは人間がやるもの、だから間違いが起きても人間性を残す」という説明は一理はあるだろうが、ひとつのゴールのために必死に戦う選手たちを思えば、オフサイドの判定はともかく、ゴールそのものの判定で疑わしいものはビデオ判定を導入してもいいのではないか。それがハイテク化した時代の流れなのではないかと思う。世界中のテレビで、明らかなゴールシーンが、繰り返して放送されているのに、それがノーゴールでは説得力はない。このゴール判定の問題は再検討が必要だ。

 グループリーグで早々と姿を消した世界王者イタリアに王者らしい戦いはなかった。フランスもゴタゴタに揺れた。開催国の南アも決勝トーナメントに進めなかった。「バファナ、バファナ」にはもう少しがんばってもらいたかった。結局、アフリカ勢でグループリーグを突破したのは若いガーナだけだった。ナイジェリアもコートジボアールもカメルーンもアフリカ開催という地の利を生かせなかった。
 スワレスのハンドでアフリカを敵に回して、3位決定戦でドイツに敗れたが、ウルグアイが検討した。5ゴールをあげたフォルランは大会MVPのゴールデン・ボールを獲得した。
 ブラジルはオランダに敗れた。ドイツ大会に続いての8強止まり。ここで再燃したのが、パトやロナウジーニョを選ばず「カカーだけで行ける」というドゥンガの考え方の問題だった。
 アルゼンチンのマラドーナはみんなを楽しませてくれた。地元紙には「狂気」とまで書かれたが,そのパフォーマンスは連日、新聞をにぎわし、テレビでも露出時間が長かった。

 メッシは機能しなかった。シーズンを通してバルセロナで見てきたメッシと、アルゼンチンのメッシは別人だった。マラドーナの前でマラドーナを超えられるかという私の密かな期待はかなわなかった。ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドも精彩を欠いた。

 スター不在の大会。スペインのデル・ボスケは決勝の先発にバルサの7人を起用した。

 

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