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ビッグマッチ・ラッシュ!再開チャンピオンズ・リーグ・ノックアウト・ステージ

「イタリアVSイングランド3番勝負」Uefa Champions League Inter-Man.U, Chelsea-Juve… Big Matches are coming soon!

文:原壮史 写真:原悦生 Text:Masashi Hara Photo:Etsuo Hara

 

Football World Web Magazine 2009 02

 2ヶ月半のウィンター・ブレイクをはさんでUEFAチャンピオンズ・リーグ(UCL)は2月24日からノックアウト・ステージに突入する。 いきなりのビッグマッチの実現で、注目度は一段と増した。


インテル-マンチェスター・ユナイテッド

チェルシー-ユヴェントス

ヴィジャ・レアル-パナシナイコス

スポルティング-バイエルン

アトレティコ-ポルト

リヨン-バルセロナ

レアル・マドリード-リヴァプール

アーセナル-ローマ


 決勝級のカードがインテルvsマンU、チェルシーvsユーヴェ、レアル-リヴァプールの3つ。次に、アーセナル-ローマ、リヨン-バルサと続くが、注目すべきは、イタリアとイングランドの対決が、幸か不幸か、3つも組まれたことだ。今月はこの3試合にスポットを当ててみよう。



 中でも最も興味を惹かれるのが、「インテルVSマンU」だろう。

 UCLデフェンディング・チャンピオンのマンUに、インテルがセリエA、3連覇の肩書きを引っ提げて真っ向から挑む。今季のインテルを率いるのはご存知ジョゼ・モウリーニョだ。マンUのアレックス・ファーガソンとモウリーニョの2人の監督の遺恨対決も注目の的だ。

 抽選会の結果を受けて、ファーガソンは「また(モウリーニョと)戦えることを楽しみにしているよ」と皮肉交じりに笑った。2003-2004シーズン、ポルトを率いていたモウリーニョはUCLノックアウト・ステージでファーガソンのマンUをKO。見事な「ジャイアント・キリング」をやってのけた。その勢いは決勝まで止まらず、モナコを退け、前年のUEFAカップに続いて、まさかのUCLを制覇してしまったのだ。

 翌シーズン、チェルシーに移ったモウリーニョは2004-2005、2005-2006シーズンのプレミアリーグを連覇。2007年のFAカップ決勝でもモウリーニョのチェルシーはマンUを下してカップを掲げた。ビッグクラブ、マンUにとっても監督のファーガソンにとっても、モウリーニョは、まさに天敵なのかもしれない。そのモウリーニョがついに、インテルというビッグクラブを率いて、したたかに臨戦態勢に入っている。

 昨年末、マンUは日本でのクラブ・ワールドカップでも、世界チャンピオンのタイトルを無難に勝ち取った。だが、今シーズンは圧倒的な強さは抑えて、代わりにしっかりした安定感を感じさせる。大崩れしない、簡単には負けない、という雰囲気がチームを包んでいる。対戦するチームにとっては、現在の方がむしろ、戦いにくいのかもしれない。

 一方、インテルは、モウリーニョの好むサッカーを十分には実践出来ずにいる。モウリーニョが望んだリカルド・クアレスマとマンシーニの両翼は輝きを放てず、彼は仕方なく昨季までのスタンダードな戦い方に軌道修正を余儀なくされた。チームとしての完成型を見せつけるマンUに勝つのは簡単ではない。インテルの希望はズラタン・イブラヒモヴィッチの爆発と、眠った大砲アドリアーノの復活だ。モウリーニョにアドリアーノを信頼する気はあるのか? そしてアドリアーノがそれに応えられるのか? 疑問符がいくつも付くが、わくわくする。


「チェルシーVSユーヴェ」。金融危機の影響で身売り説の渦中のチェルシーは、ゴタゴタから解放されたイタリアの人気者ユーヴェとぶつかる。

 ユーヴェは、UCL復帰のシーズンを出来過ぎなくらいにうまく送っている。アレッサンドロ・デルピエーロのここ一番でのスーパーゴールが目立ち過ぎているくらいだ。ただ、チェルシーのプレー・スピードに、そのベテランのデルピエーロ、パベル・ネドヴェドらがついて行けるかが懸念の材料だ。チェルシーは、ヨーロッパの舞台でも主役を張れるチームであることをモスクワでも証明してみせた。数シーズン前ならばユーヴェのペースに引き込まれてしまっただろうが、もうそのようなことはないはずだ。チェルシーはチームとして成熟した。移籍市場の主役の座はマンチェスター・シティに奪われたが、今度はチェルシーが「補強だけでは頂点に立てない」と言う番になったのだ。


 3つ目は、「アーセナルVSローマ」。「美しいパス・サッカーVSゼロ・トップ・システム」。昨季ならば、そんな革新的なサッカーを展開する2チームの対戦を想像できただだろうが、今はどちらにもその面影はない。ティエリ・アンリがバルサに移った後からアーセナルの中心は、セスク・ファブレガスだった。だが、今季はさらにアレクサンドル・フレブとマシュー・フラミニがチームを去ったことで、セスクをサポート仕切れずにパス・サッカーを封じられてしまう試合が多い。一方のローマは、シーズンをゼロ・トップ・システムでスタートした。だが、これはフランチェスコ・トッティ次第のシステムで、最初から思うように機能しなかった。そこでルチアーノ・スパレッティは2トップ制を採用、その後は結果を出しつつある。5月27日のファイナルの開催地はローマ。「すべての道はローマに通ず」。ローマはその日まで生き残り、地元ローマのスタディオ・オリンピコでローマっ子の熱烈な声援を受けることができるのだろうか。

 

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